谷岡隆(たにおかたかし) 習志野市議会議員

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屋敷4丁目のパチンコ店建設と規制条例廃止-文教住宅都市を守れるのか?

現在、屋敷4丁目の大規模パチンコ店の新築計画(事業者は株式会社マルハン)が問題となっています。マンションや戸建住宅に囲まれており、県立実籾高校とは約200mの近さです。
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この計画が市議会議員に説明された同日(2月12日)、3月議会の議案が配布されました。そのなかに、パチンコ店やラブホテルなどを規制する条例を廃止する議案が含まれていました。

今回のパチンコ業者は規制条例を一応守りながら計画を立てているのに、習志野市の方が条例を廃止してしまっては歯止めがなくなる心配があります。

宮本泰介市長の議案提案(2月19日)では、市町村が風俗営業等の規制をするのは裁判所判例によると「問題をはらんでいる」からとのことでした。そこで、「特定建築行為に係る手続等に関する条例」を新たに制定し、「風俗営業等の規制に関する条例」(パチンコ店等の規制)、「旅館営業の規制に関する条例」(ラブホテル等の規制)、「中高層建築物の建築に係る紛争の調整に関する条例」(マンション建築紛争の防止)は廃止するとのことです。

平成25年第1回定例会議案概要・議案14号(市役所HP)

これらの条例の制定・廃止については、パブリックコメントで市民に公表しており、反対意見はなかったというのも、市当局の言い分のようです。なるほど、市議会議員にも、パブリックコメントにかける内容が12月議会の重要事項説明でされていました。

パブリックコメント・習志野市特定建築行為に関する手続条例案(市役所HP)

昨年12月の時点で公表されていた案では、3条例等を「一本化」し、近隣説明範囲を拡大する条例を制定する旨が記載されていますが、従来の規制条例を丸ごと廃止することはわかりにくい書き方でした。(「気づかない方が悪い」という理屈かも知れませんが・・・。)

2月12日の条例案の提示後、私も全文を比較検討してみましたが、「中高層建築物の建築に係る紛争の調整に関する条例」にパチンコ店なども加えた手続き条例案となっています。高層マンションやワンルームマンションの建築紛争への対応としては問題なさそうです。また、パチンコ店建設などの近隣説明範囲が明確となっており、手続き条例案としては前進面があります。

しかし、近隣説明範囲を拡大する代わりに、規制条例を廃止してよいのかが問われます。2つの規制条例の内容は、新しい条例案にほとんど残りません。

風俗営業等の規制に関する条例(昭和48年制定)
〔目的・第1条〕文教住宅都市憲章の精神に基づき、教育施設周辺の教育環境の向上と善良な風俗の保持を図るため、教育環境を阻害するおそれのある風俗営業等に対し、必要な規制および指導を加えることを目的とする。
全文

旅館営業の規制に関する条例(昭和46年制定)
〔目的・第1条〕文教住宅都市憲章の精神に基づき、善良な風俗の保持と教育環境の向上をはかるため、清潔な生活環境を阻害するおそれのある旅館営業に対し、必要な規制および指導を加えることを目的とする。
全文

宮本市長が条例廃止の最大の根拠としているのが、同様の条例をもつ自治体(兵庫県宝塚市など)が裁判で敗訴していることです。

建築工事続行禁止請求事件(神戸地裁)
建築工事続行禁止請求控訴事件(大阪高裁)
建築工事続行禁止請求事件(最高裁小法廷)

しかし、その裁判(平成6~14年)から10年以上経っています。その間、前市長は規制条例を維持してきましたし、市民が条例廃止を要求したわけでもありません。また、パチンコ業界大手の株式会社マルハンでさえ、習志野市の規制条例を尊重し、教育施設からぎりぎり200mを超える場所に店舗を建設する計画としています。

習志野市が規制条例を自ら廃止してしまっては、教育施設から200mの区域内で風俗営業等を営むことを市長が認めることになり、株式会社マルハンだけでなく、その他の業者からも習志野市がなめられることになるのではないでしょうか。

習志野市の規制が上位法を上回ることは承知の上で、昭和46~48年に行政と議会は2つの規制条例を制定しました。日本共産党は、その条例を現時点で廃止することは問題であると予算委員会で指摘し、「文教住宅都市を守る」という当初の精神を堅持するよう要求しました。

〔雑感〕
市内最大のギャンブル施設・場外舟券売り場「ボートピア習志野」の建設計画への同意を市議会で最初に提起したのも、宮本泰介市長(当時は市議会議員)でした。このようなことでは、ギャンブル業者に甘い市長と言われてしまいかねません。
by takashi_tanioka | 2013-03-13 23:59 | 議員活動 | Comments(0)

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