谷岡隆(たにおかたかし) 習志野市議会議員

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風俗営業等の規制条例の廃止反対の修正提案-3月議会最終日

22日の3月議会最終日は、午前9時30分から議会運営委員会。本会議は午前10時に始まり、午後4時30分頃終わりました。

午前中は、各常任・特別委員会の委員長報告と、議案の修正提案。午後から質疑・討論の後、議案35件と陳情14件を採決しました。最後は、議員発議の意見書1件の提案と採決でした。

私は、市川寿子議員(日本共産党)、宮内一夫議員(新社会党)と共同で、議案14号「特定建築行為に係る手続等に関する条例の制定について」から、「旅館営業の規制に関する条例」と「風俗営業等の規制に関する条例」の廃止に関する条文を削除することを提案しました。議案20号にも関連する内容があったので、あわせて修正提案しました。

新しい条例案の内容には賛成しています。しかし、従来の規制条例を廃止する必要はなく、新しい条例と併用するよう提案しました。現在の規制条例も、屋敷4丁目の大規模パチンコ店の建設計画などでは、抑止力(市独自の200m規制を業者も遵守)として機能しています。

規制条例の実効性確保が難しいという理由で、過半数の賛成を得ることはできませんでしたが、日本共産党、新社会党のほか、みんなの党、市民の声を聞く会、ならしの志民の会、ならしのひまわりの会の9名が、修正案に賛成しました。

パチンコ店やラブホテルなど、風俗営業による生活環境・教育環境の悪化を食い止めたいという意志は伝えることができたと思いますが、残念ながら、2つの規制条例は4月30日で廃止されます。
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条例への態度は分かれてしまいましたが、屋敷4丁目のパチンコ店建設問題は多くの議員が憂慮しています。今後も協力しながら、この問題に取り組んでいきたいと思います。

〔追記〕
議会終了後、一つ反省することがありました。修正提案の際、他の議員から「迫力がない」という指摘を受けました。なぜ迫力がなかったのか?

風俗営業への上乗せ規制の市条例をつくって市長同意や罰則規定を設けても、裁判では不利になります。それは承知のうえで、規制条例の存続を主張しましたが、法令研究に追われ、「一定の抑止力になる」程度の説明しかできませんでした。それが「迫力」に欠けた理由だったのかもしれません。

最大の問題は、市長の政治姿勢にあったのでしょう。宝塚市や奈良市は規制条例を維持し、近隣市も一部風俗営業の上乗せ規制をしています。それなのに、千葉県内で早い時期に風俗営業の規制条例をつくった習志野市が、それを廃止してしまいます。これでは業者側になめられてしまいます。

「宝塚市や奈良市は敗訴しても頑張っているのに、『裁判沙汰になったらどうしよう』と戸惑って、上乗せ規制を自ら廃止してしまう習志野市長の弱腰は情けない」という迫力が必要だったのでしょう。

〔参考〕
風俗営業、パチンコ店、ラブホテルの研究(3月20日のブログ)




〔規制条例の廃止反対の提案理由〕
◎議案第14号「習志野市特定建築行為に係る手続等に関する条例の制定について」の修正提案の要旨を紹介します。

提案理由の説明をいたします。議案第14号については、中高層建築物やワンルームマンション、風俗営業に関連する建築物の建築行為について、対象建築物及び近隣説明範囲を拡大する手続きを盛り込んだ新規条例の制定は問題ないと考えます。

しかし、新しい手続き条例の制定を理由に、パチンコ店やラブホテルなど風俗営業に関連する既存の規制条例を廃止する必要はありません。

最高裁判所において、条例に基づく建築中止命令を裁判で執行することはできないとする判例が示されたことによって、兵庫県宝塚市や奈良県奈良市などがパチンコ業者に敗訴したことが、習志野市における規制条例廃止の理由として説明されています。

しかし、裁判の当事者である宝塚市や奈良市は、最高裁判例をふまえて従来の条例を改正し、規制条例を維持しています。

大阪府交野市の場合、現時点では条例改正もせず、規制条例を維持すると同時に、平成22年3月26日に「市条例の実効性確保のため、関係法令の整備を求める意見書」が市議会の全会一致で、国と大阪府に提出されています。

これら3自治体の条例は、具体的には、「宝塚市パチンコ店等及びラブホテルの建築の規制に関する条例」、「奈良市ラブホテル及びぱちんこ屋等建築等規制条例」、「交野市風俗営業等に係る特定建築物の建築等の規制に関する条例」となっており、罰則規定も設けています。

市長は、提案理由の説明で、この3自治体が規制条例を守り続けていることを明らかにしませんでした。裁判の当事者である自治体が規制条例を維持して頑張っているのですから、習志野市が規制条例を自ら廃止する必要はありません。

また、現在、習志野市内の屋敷4丁目では大規模パチンコ店の建設計画に多くの住民が反発していますが、このパチンコ店の事業者(全国展開している業界大手の事業者)は、習志野市の現在の規制条例を守るという態度をとっています。

このように現に問題が起こっているときに、一方の習志野市が、教育施設から200m以内の風俗営業を規制する条例を廃止してしまっては、事業者側がより強気で出てくる危険があります。少なくとも今は、規制条例を廃止する時期ではありません。

ラブホテルの規制条例については、千葉県内でも船橋市、市川市、鎌ケ谷市、浦安市、松戸市、柏市、野田市、我孫子市など、多数の自治体が制定しています。

「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)」の千葉県施行条例により、現時点では、習志野市内でラブホテルを建設するのは困難な状況にありますが、長期的な視野で考えると、絶対に大丈夫と言い切れるか疑問です。

また、近年、風営法規制を逃れて、教育施設の近くや住宅地などで、ビジネスホテルなど一般のホテルとして営業許可を受けて、実際はラブホテルとして営業するケース、いわゆる「偽装ラブホテル」が全国的に増えており、その対策の強化が課題となっています。

私が調べる限り、たとえば北海道町村会の法務支援室は、次のような見解を示しています。

市町村が地域の善良な風俗環境を保持し、また青少年の健全育成を図り、あるいは良好な生活環境等を保護しようとすることは、基礎自治体としての本来の責務であり、ラブホテル規制条例を制定することに特別の意義と効果があるものであり、合理的な条例であれば風営法が禁止しているとまではいえず、適法であると考えられる。

ラブホテル規制条例の適法性を認める判例(名古屋地裁・平成17年5月26日判決)もあります。

様々な法的な課題については、宝塚市や奈良市の条例改正を参考に条文を整理しつつ、習志野市の2つの規制条例は維持すべきと考えます。

5月1日施行の新しい手続き条例と内容が重複したり、齟齬が生じたりするのであれば、条例廃止ではなく、必要最小限の改正を今後行ない、手続き条例と規制条例を並行して維持すべきと考えます。

したがって、議案第14号の条例案から、「習志野市旅館営業の規制に関する条例」と「習志野市風俗営業等の規制に関する条例」の廃止に関する条文を削除することを提案します。
Commented by ミレナ住民 at 2013-03-25 16:00 x
本件、条例維持のため御尽力いただきまして誠にありがとうこざいました。

市長の弱腰な姿勢には市の代表として市民を守るという気骨が感じられず、今回のパチンコ店建設でも宝塚の話ばかりで何の進展もなく残念な限りです。(それで市民が納得すると思でも思っているのでしょうか?)

習志野市の代表たるに相応しい人物なのか、大いに疑問を感じます。

次回市長選では、習志野市のためにしっかり行動できる候補者を選びます。
Commented by takashi_tanioka at 2013-03-27 19:32
コメントありがとうございます。

上位法や裁判判例の壁に阻まれながらも、独自の判断で、住民福祉を守るための上乗せ規制をしている自治体はたくさんあります。

文教住宅都市憲章を制定したときの習志野市もそうでした。その初心に戻り、住民を守る盾となる自治体であるべきだと思います。
by takashi_tanioka | 2013-03-22 23:30 | 議員活動 | Comments(2)

日本共産党市議としての活動日誌をメインに、日々の思い、家族のこと、研究活動などをご紹介します。


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