2014年 12月 17日
他党の当選者にもバラ-真の共闘と「すみ分け」の違い
16日付のしんぶん赤旗(日刊)の一面に載った写真を見て「なるほど」と思ったこと。当選直後の記者会見の場で、日本共産党以外の「オール沖縄」共同候補の当選者も紹介し、きちんとバラシールをつけていたことです。
新基地ノー、勝利で示す-沖縄4氏が合同会見 「うまんちゅの会」(しんぶん赤旗HP)
照屋寛徳さんは社民党、玉城デニーさんは生活の党、仲里利信さんは無所属(元自民党)。建白書実現、新基地反対、TPP反対などの基本政策以外では、政党・綱領や政策などが異なる人達ですが、共同候補とした以上、自党の当選者と並べて紹介する。これこそ、真の共闘ではないでしょうか。
参院選での糸数慶子さんのときも祝い、当選後は共同の政策で行動を共にしています。今回の総選挙の開票直後の志位委員長の記者会見でも、発言の多くを沖縄県での共闘体制に割いています。
総選挙開票-志位委員長が会見(しんぶん赤旗HP)
総選挙-日本共産党の当選者、「オール沖縄」共同候補(党HP)
告示前、私は、日本共産党以外のいくつかの野党がとった「野党共闘」を「政策なき野合」と批判しました。→11月26日のブログ
先日、「野党共闘」をした他党の党員から、「地元の党員は、本当は千葉2区で候補者を立てたいと思っていたが、上からの指示で断念した」という話を伺いました。各党のボス交渉で「すみ分け」をし、上意下達で党員・支持者へ押しつけても、共闘にはなりません。棄権・白票が増えるばかりです。
投票日の夜のラジオ番組では、維新の党の共同代表が「基本政策の一致もない中で、国民からすればこんな『すみ分け』は選択肢たり得なかった」と認めたそうですが、その通りだと思います。
当選後、共同の政策で行動できることこそ、真の共闘と言えるのではないでしょうか。「選挙区をすみ分ける」「○○党と××党の票を合わせれば自民党を上回る」程度の発想では、うまくいきません。
基本政策や争点をうやむやにしない共闘、当選後も共同行動できる共闘、幅広い大衆運動に支えられた共闘でなければ、有権者から信頼をえられない。このことがはっきりしたのが、今回の総選挙の教訓の一つだと思います。
「オール沖縄」完勝を報告-選挙区当選4氏、辺野古座り込み激励(しんぶん赤旗HP)
〔写真〕スクラムを組んで「沖縄を返せ」を歌う仲里、玉城、照屋、赤嶺の各氏ら(名護市辺野古)
総選挙全体の評価については、党幹部会の声明が出たので、下記リンクよりご覧ください。
総選挙の結果について-日本共産党中央委員会常任幹部会(党HP)
〔参考〕「野党共闘」したはずの某政党では?
たとえば、民主党の場合、党HPにアップされた当選者一覧、記者会見の写真をみる限り、「共闘」したはずの他党の当選者は紹介していません。こんなことで「共闘」と言えるのかな・・・?
「これからも野党第1党として安倍政権の暴走に歯止めをかける」海江田代表記者会見(民主党HP)