谷岡隆(たにおかたかし) 習志野市議会議員

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市長決裁のテレビ出演で「安保法案肯定」発言=議会最終日の討論

29日の9月議会最終日。午前10時に本会議が始まり、午後4時10分頃終了。その後、議会報編集委員会があり、午後5時にすべての会議が終わりました。

本会議では、各常任・特別委員会の委員長報告、質疑・討論の後、議案13件と請願・陳情8件を採決。その後、議員発議の会議規則改正1件、意見書2件の提案と質疑・採決でした。

議会中継(新)

9月議会では、市幹部職員の「安保法案肯定」発言が、市長決裁のテレビ出演で行なわれたことが大きな問題となりました。

市議会に提出された資料を掲載します。(個人名・捺印等は私の判断で黒塗りにしました。)
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「取材を受けてよろしいか」という起案に対し、市長が「宮本」とサイン(黒塗り)しています。安保法案(戦争法案)が「憲法違反」と批判され、衆議院で審議されている最中でした。

これを問題にした陳情27号に対し、3会派が賛成討論、2会派が反対討論。採決の結果、4会派・10人(1人退席)が陳情に賛成しましたが、市長与党の反対で否決されました。

反対討論のうち、都市政策研究会の討論は、「採決では反対するが、市長・市職員の行動には問題があった」という主旨でした。

一方、真政会は、「陳情者の誤解」「陳情に便乗した個人攻撃」という決めつけなど、宮本市長を擁護・代弁する討論をしました。

市職員への「個人攻撃」とみられかねない発言をした議員も一部いましたが、日本共産党など陳情賛成の大多数の議員は、宮本市長の行動を問題としていました。以下、私の討論を掲載します。

陳情27号「習志野市職員のテレビでの発言の真意を問うとともに習志野市の日本国憲法遵守の確認を求める陳情」の賛成討論(要旨)

陳情書にあるように、宮本泰介市長のもと、習志野市及び教育委員会は、「憲法9条」に関する催しの後援を「政治的中立」を理由に断っています。

「憲法9条」に限らず、様々なテーマの企画が「政治的」というレッテルを貼られ、後援を断わられたり、広報への掲載や公共施設の使用で難色を示されたりするようになったとの訴えが、市民から届いています。

一方、今回の問題(市幹部職員の「安保法案肯定」のテレビ出演)では、宮本泰介市長の補助職員が職名を用いてテレビの報道番組に出演しました。習志野市で支給したネームプレートをつけ、執務室で取材を受けています。

このテレビ出演の企画趣旨と依頼内容が明記された「取材依頼書」が、宮本泰介市長の決裁を受けた公文書となっていることが、9月4日の議会運営委員会で明らかとなりました。

市当局が提出した資料によると、TBSテレビの取材依頼書は「習志野市役所危機管理監」という職名で出されていました。

依頼内容には、「PKOでのカンボジア派遣やイラク派遣時には第5次支援群長として現場を経験された現在習志野市役所の危機管理監である~」と書かれ、「危機管理監としての仕事ぶりも可能な限りで撮影させて頂ければ幸いです」と書かれていました。

この取材依頼書に、宮本泰介市長がサインをし、テレビ番組に現職公務員としての職名で出演したとなれば、「個人の発言」とは言い難いです。宮本泰介市長の補助職員としての「政治的発言」について、「中立の範疇を超えている」と批判されても仕方ありません。

陳情書には「個々人がどのような考えを持ち、どのような発言をすることは自由です」と書いてあります。社会保険庁職員国家公務員法違反事件(堀越事件)の最高裁判決では「表現の自由は民主主義社会の基礎で、公務員の政治的行為の禁止はやむを得ない限度にとどめるべき」としており、陳情者の言うとおりです。

もっとも、自民党政権に都合のよい言動だと容認され、政権に批判的な言動だと取り締まられるということではいけません。

この問題では、平和・民主・革新の日本をめざす習志野市の会(習志野革新懇)からも、宮本泰介市長へ申し入れ書が提出されています。日本共産党も同じ考えです。その内容の一部を紹介します。

○「TBSニュース23」への市幹部職員の出演について(申し入れ)

7月14日の「TBSニュース23」の番組に出演した市幹部職員は、安保法案を肯定すると思われる発言をしました。

幹部職員は習志野市危機管理監として登場し発言をしましたが、個人の発言ならいざ知らず、職名を付しての発言であれば、市長の責任は避けられないものです。

市長は憲法改正の問題等について、しばしば「中立を保つとして発言を控える」との立場を示してきましたが、幹部職員には安保法案を肯定する発言をさせていることになります。

安保法案は多くの憲法学者が違憲であると指摘し、国民各層から反対の声が拡がっています。8月30日には国会前の「安保法案反対、安倍政権退陣を求める」総行動に12万人の人が集まり、全国でも数十万人の人が集会やデモ行進等に参加しました。

習志野市でもこの間、宣伝・署名行動、大久保商店街でのパレードが取り組まれています。

各種世論調査でも反対が多く、国会での審議が進むほど、反対が増えてきています。

危機管理監の職責は、災害から市民の生命と財産を守り、市民の防災意識の高揚と、市民の協同をつくりあげることだと考えます。こうした立場から、安保法案を先取りする発言や仕事をすることは許されません。政治的中立をどのように担保するのか、その姿勢を正すものです。以上のことから、下記のとおり申し入れます。

1.今回の件に関して、市長の関与を含め経過を明らかにすること。

2.市長は憲法を守り、国民の声、市民の声を尊重して行政にあたること。

3.安保法案を先取りする行政を行なわないこと。

総務常任委員会の審議後、陳情者の新たな意見書(危機管理監「安全保障関連法案」容認発言に関する陳情に対して宮本市長及び市に真摯な対応を求める意見書)が、9月24日付で受理されています。そこには次のように書かれています。

私は、危機管理監個人の責任を問題にしようとするものではありません。危機管理監にテレビ出演と発言を許可した宮本市長、及び行政に見解を求めるために提出したものです。

これが陳情者の主張です。陳情者は、この間の議会本会議や委員会審査の答弁をふまえ、問題点をきちんと整理しています。※習志野市民フォーラムのブログに全文掲載→こちら

陳情者は「最低でも本意見書を本会議で各議員に配布の上、討議していただきたくお願いいたします」と書いていますが、配布されていないので、重要な部分のみ紹介します。

宮本市長及び市が決裁し承認したにもかかわらず、危機管理監の発言は「個人的発言」として切り捨てるとはどういうことでしょうか。責任の所在すらあいまいにするのでしょうか。

市政の最高責任者である市長の承諾を得た発言にもかかわらず、行政は関知しない、個人の発言と切り捨てたら、市職員の士気はどうなるのでしょうか。安心して業務に専念することができるのでしょうか。

この問題は、日本共産党の入沢議員も一般質問で取り上げました。宮本泰介市長は、職名での出演と、執務室などでの取材を自ら決裁しておきながら、「個人の発言」と言い張りました。とても、まともな答弁とは思えません。

宮本泰介市長が取材依頼書を受けた際、「個人の見解の取材なら、現在の公務員としての職名は使うべきではない」「執務室や勤務中の取材・撮影は断わるべき」と指示していれば、「個人の発言」と解釈できたでしょう。

しかし、テレビ番組(「安保法案肯定」の発言場面)をみると、習志野市長の補助職員としての映像と肩書が流されていました。

こちらは「市長決裁の是非」を問うているのに、論点をずらして答弁し続けた宮本泰介市長の態度は不誠実です。

陳情者の指摘を真摯に受けとめ、宮本泰介市長は、自らの市長決裁が軽率だったと率直に反省すべきです。そして、市長を含む公務員の憲法尊重擁護義務を厳格に守る市政に徹するべきです

また、憲法を守ろうという市民の企画に対して後援を許可しなかったり、市民の様々なテーマの企画に対して「政治的」だのというレッテルを貼ったりするのをやめるよう強く求め、討論を終わります。
by takashi_tanioka | 2015-09-29 23:30 | 議員活動 | Comments(0)

日本共産党市議としての活動日誌をメインに、日々の思い、家族のこと、研究活動などをご紹介します。


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