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「十月革命」から100年・・・ロシア革命100周年記念講演のお知らせ

11月7日は、ロシア十月革命から、ちょうど100年目の日となります。市民有志で「ロシア革命100周年記念講演」を企画しています。

ソ連・ロシアの近現代史、社会主義・共産主義の思想・運動・体制に関心のある方を対象にした研究会です。ロシア革命については様々な評価がありますが、社会科学研究の一環として、党派・学派を超えて自由に議論したいと思います。関心のある方は、どうぞご参加ください。
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テーマ:ロシア革命と現代社会を考える

講 師:聽濤弘さん(元参議院議員)

と き:11月18日(土)午後2時~

ところ:大久保公民館 教室C(京成大久保駅から徒歩1分)

資料代:500円

☆チラシより
1917年のロシア十月革命(現行暦では11月7日)から100年。現代資本主義の行き詰まりがみえるなか、社会主義をつくる人類最初の大実験につながるロシア革命の意義は、スターリンの誤り、ソ連崩壊にも関わらず、失われていません。ソ連・ロシア研究者であり、10月に著書「ロシア十月革命とは何だったのか」を出した聽濤弘さんを講師に招き、ロシア革命の歴史的意義と、現代社会の進む方向を考えていきます。

☆聽濤弘さんの主な著書・訳書
「ロシア十月革命とは何だったのか」(本の泉社)
「マルクスならいまの世界をどう論じるか」(かもがわ出版)
「マルクス主義と福祉国家」(大月書店)
「レーニンの再検証-変革者としての真実」(大月書店)
「カール・マルクスの弁明:社会主義の新しい可能性のために」(大月書店)
訳書 レーニン「国家と革命・国家について」「帝国主義論」





ロシア革命に関する11月7日の出来事

7日、東京大学文学部西洋史学研究室主催で「ロシア革命100周年記念公開講義」がありました。東京へ行く用事があったので、合わせて公開講義に出席してきました。

池田嘉郎さん(東京大学准教授)が「レーニンとは何だったのか」のテーマで話をしました。池田さんの著書「ロシア革命-破局の8か月」で描かれた1917年の後の歴史的展開が中心で、最後にレーニン・十月革命・共産党・ソ連について総括しました。

1917年のロシアにおける「民衆の暴力」が強調されており、それが池田さんのロシア革命論を特徴づけているのかも知れません。「十月革命をロマンチックに描くべきではない」という話は理解できるのですが、逆に池田さんの描き方は、逆方向に「感情的」と今日も感じてしまいました。

私の勉強不足なのかも知れませんが、どうも、この間の著作を読んだり、講演・講義を聴いたりする限りでは、池田さんの言説には安定性がないように感じます。

講義の後、池田さんにあいさつをし、印象操作と感じた発言について1点のみ、私の感想を述べました。

講義のなかで、池田さんは「左翼・マルクス主義者は『階級闘争』だから、軍事用語(「○○戦線」など)を多用する」と述べました。これに対し、私は「議会制においても、選挙等は戦いだから『出馬』『出陣式』『(選挙)参謀』などの軍事用語が使われる。右も左も関係ない」と指摘しました。そもそも、「階級闘争」の「闘争(struggle)」自体が軍事用語ではありません。

ロシア十月革命は、銃を持ち、大砲を打っての革命ですから、「平和革命」でないのは当然です。だからと言って、「民衆・兵士の暴力」「ボリシェヴィキ・共産党の軍事化」の側面を強調し、「革命」ではなく「(クーデター的な)武装蜂起」という方向へ話を展開してしまうのは、乱暴ではないでしょうか。「革命」の定義をはっきり示していないのも、議論が混乱する要因の一つではないかと思います。

一方、和田春樹さん(東京大学名誉教授)が「第三革命」と言い出したことを池田さんが批判していたのは、興味深かったです。

深い議論はできませんでしたが、池田さんと話ができたのは良かったです。



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日本共産党は、今年に入ってから「ロシア革命」「四月テーゼ」などについて機関紙・理論誌で触れてこなかったので、「関心がないのかな?」と思い、上記の企画を有志で考えました。

7日にやっと、機関紙(しんぶん赤旗)に「ロシア革命100年と社会主義を考える」の記事が掲載されました。学問的な文書ではありませんが、関心のある方はご覧ください。→こちら

私としては、政治団体の見解とは別に、社会科学研究は「学問の自由」のもと、個々人の見解を自由に表明し、議論すべきと考えています。自由闊達な議論こそ、社会主義の思想・運動・体制の探求と発展に必要です。

by takashi_tanioka | 2017-11-07 23:40 | 社会科学研究 | Comments(0)

日本共産党市議としての活動日誌をメインに、日々の思い、家族のこと、研究活動などをご紹介します。


by 谷岡 隆
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