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コロナ禍で高まる生活保護の役割・・・生活保護問題議員研修会に参加(1日目)

9日、生活保護問題対策全国会議全国公的扶助研究会が共催する「第12回生活保護問題議員研修会」に参加しました。今回の全体テーマは「地方から生活保護行政を変えていく! ~コロナ禍で問われる『公(おおやけ)』の役割」です。
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私は、生活保護問題議員研修会への参加は初めてです。新型コロナ感染拡大のため、昨年は中止となりましたが、今年は完全オンライン(ZOOM)で開催することになりました。


4日間の開催です。9日は初日(1日目)で、キックオフ講座と講義Aでした。
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基調報告のテーマは「コロナ禍で高まる生活保護の役割」で、講師は吉永純さん(花園大学教授、全国公的扶助研究会会長)でした。

吉永さんは、コロナ禍を「目覚まし時計」として捉えます。コロナ禍により、以前から存在していたが見えていなかった問題(貧困、非正規労働など)が露わになっています。そして、根深い「自己責任」論、福祉・医療の切り捨て政策、新自由主義の是正が必要と指摘します。

コロナ禍への国の対応が「貸付」と「期間限定給付」が中心であることを批判し、「平時からの給付制度の拡充」と「使いやすい生活保護」への転換を訴えました。

この間の成果として、いのちのとりで裁判における大阪地方裁判所での勝訴、「扶養照会は義務ではない」の国会答弁を引き出した運動を紹介しました。
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記念講演のテーマは「生活困窮相談の最前線から見た生活保護、セーフティーネット」で、講師は勝部麗子さん(豊中市社会福祉協議会福祉推進室長)でした。

コロナ禍のもと、大阪府豊中市の豊中市社会福祉協議会における生活困窮、社会的孤立を支える実践活動が紹介されました。

とても参考になる実践報告でした。同時に、日本は先進国の中で公務員が極端に少なく、社会保障分野で民間委託・民営化が進んでいること、非正規公務員が多いこと、委託を受ける社会福祉協議会も非正規職員が多いことなど、福祉の現場の問題・苦難も指摘されました。

また、基調報告と記念講演で説明された、コロナ禍のもとでの貧困の特徴は勉強になりました。どのような政策が必要かを考えるには、くらしと営業の困難の特徴をまず分析・理解しなければなりません。
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講座Aは「生活保護基礎講座+なんでもQ&A」で、講師は谷口伊三美さん(社会福祉士)と森弘典さん(弁護士)でした。

「生活保護の運用を知り尽くした講師陣による定番の初級講座」だそうで、講師が生活保護制度の概要を説明し、受講者(地方議員)の質問にも回答していきました。
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生活保護は権利であること、生活保護で生活再建を進める意識を高めること、支援者と地方議員との連携の大切さ、入りやすくて出やすい生活保護制度にすること などが語られました。

全国いろいろな自治体の議員が同様の疑問や悩みをもっているのがわかりました。また、自分の自治体で改善されたことが他の自治体では続いていたり、逆に他の自治体で改善されたことが自分の自治体では続いていたりと、情報交換をしないとわからないことが質疑で多く出され、勉強になりました。講師の方々がわかりやすく回答していました。

by takashi_tanioka | 2021-08-09 23:30 | 議員活動 | Comments(0)

日本共産党市議としての活動日誌をメインに、日々の思い、家族のこと、研究活動などをご紹介します。


by 谷岡 隆