谷岡隆(たにおかたかし) 習志野市議会議員

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社会主義および移行の経験:未来への教訓

2日、比較経済体制学会(旧・社会主義経済学会)の第52回全国大会に参加しました。共通論題は「社会主義および移行の経験:未来への教訓」で、2日間の開催です。今年は、学会発足から50年の記念式典が行なわれました。
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当初、M.エルマン氏(Michael Ellman)の報告が予定されていましたが、事故で来日が困難になったため、代わりに上垣彰氏(西南学院大学)がエルマン論文の要旨を報告しました。学生時代、エルマン氏の「社会主義計画経済」(岩波書店)をテキストに勉強したのを思い出します。

午後は、P.ハヴリク氏(Peter Havlik)の報告。初日の報告・質疑応答はすべて英語でした。普段、英語を使わない仕事をしているのでシンドイ思いをしましたが、覚えている単語をつなぎ合わせて聞いていました。
その後、私は都合が悪く退席しましたが、中兼和津次氏(東京大学)の報告と続き、2日目は「原発の比較経済論」「地域大国(ロシア・中国・インド)の持続的経済発展の可能性」「旧体制の動態と戦略」などの報告・討論です。

比較経済体制学会




〔雑感1〕岩田・トリアーデ体系論
c0236527_932729.jpg千葉大学・大学院でお世話になった岩田昌征先生との会話。岩田先生は「トリアーデ体系論」を掲げ、経済体制は「市場・計画・協議」の間を揺れ動くと考えます。(写真は、80年代の作図)

谷岡「今でも世の中は『市場(M)』の方へ進んでいて、先生の言う『振子の原理』のように戻ってこないですね。」
岩田「そんなことはないでしょう。2008年以降、流れは変わったでしょう。」
谷岡「でも、うち(習志野市)では、いまさらPFI導入、民間活力導入、小さな政府論で突き進んでいますよ。」
岩田「そちらの話ね。世界では流れが変わったからね。」

どうも、日本の政府・自治体の動きと、世界の流れは違うらしい。

〔雑感2〕運動論と社会科学研究
体制論関係の学会・研究会では、旧ソ連・東欧諸国を「社会主義体制」とし、議論します。私も、メルクマールを整理して「社会主義体制」と定義し、論文を書いています。

さて、不破哲三氏は「党綱領改定の報告(2004年)」などで、旧ソ連社会を社会主義とするのを「腐っても鯛」型のソ連論としました。
確かに現在、日本共産党がめざす社会主義は「ソ連型」ではありません。魚屋は腐った魚を「鯛」として売ることはできませんから、活動家(魚屋)が国民(お客)に「旧ソ連のような社会主義(鯛)はいかがですか?お勧めですよ!」とは言えません。

しかし、学者・研究者は、その魚の活きが良くても、腐っていても、骨だけになっていても、生物学的に「鯛」に分類される魚であれば、鯛と呼ばなければなりません。魚屋(活動家)としての場面と、研究者としての場面を使い分けるのは、なかなか難しいです。
by takashi_tanioka | 2012-06-02 23:20 | 社会科学研究 | Comments(0)

日本共産党市議としての活動日誌をメインに、日々の思い、家族のこと、研究活動などをご紹介します。


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