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藤崎図書館の存続を求める請願 など=議会最終日の討論

藤崎図書館の存続を求める請願 など=議会最終日の討論_c0236527_10271830.jpg9月議会の閉会後、党議員団会議で9月議会の総括。議会報告の執筆も進めています。

議会最終日に私は、2件の賛成討論、1件の反対討論をしました。

これまで藤崎図書館に関連する討論は市川寿子前議員に任せていたため、私の図書館存続の討論は初めてです。以下、私の討論を掲載します。

請願24号「藤崎図書館の存続を求める請願」の賛成討論(要旨)

図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することをもっとも重要な任務とする。

図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。

これは、「図書館の自由に関する宣言」の一部です。もともと日本図書館協会の綱領ですが、「図書館戦争」という小説や映画でも有名になりました。

これは、図書館が「無料貸本屋」ではなく、国民の基本的人権を保障する重要な公共施設であることを示しています。

図書館や公民館などの社会教育施設は、地域住民の皆さんが、集まり、学び、つながる場です。地域住民の皆さんが社会教育施設のもつ力を活用して、まちをもっと活き活きさせる活動を応援することこそ、地方自治体が力を入れなければならない施策です。それが、地域コミュニティの活性化へつながっていきます。

日本共産党は、地域住民の学ぶ権利や「図書館の自由」を保障するためには、社会教育主事や図書館司書といった専門職員を各施設に配置する必要があると考えています。

社会教育施設の統廃合や民営化、予算削減のなかで、社会教育の専門職員が切り捨てられたり、「官製ワーキングプア」へ追いやられたりすることは、習志野市の社会教育や生涯学習の衰退へとつながっていきます。

請願者の皆さんは「住民のボランティアで図書館を存続させる」と提案していますが、先の理由から、図書館などの社会教育施設の運営すべてを住民ボランティアだけで支えるのは困難であり、社会教育法や図書館法に基づいた図書館として運営していけるよう、行政、特に教育委員会が責任をもつべきであります。

他方で、地域住民が積極的に参加しながら図書館を支えていくやり方も必要です。

たとえば、佐賀県伊万里市の伊万里市民図書館は、「伊万里をつくり、市民とともにそだつ、市民の図書館」をキャッチフレーズにしています。図書館を支援する市民活動団体「図書館フレンズいまり」があり、360名の会員で市からの補助金なしで図書館を支える様々な活動しているそうです。

隣接する武雄市の「TSUTAYA図書館」として有名になった武雄市図書館とは対照的な市民図書館と言われています。ご承知の通り、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)への委託については、いま、様々な問題点が指摘されています。→参考

習志野市教育委員会は、住民参加どころか、図書館法14条で規定された「図書館協議会」の設置を頑なに拒否し、市民の意見を聴こうとしません。そして、市長部局(資産管理室)言いなりに統廃合を進めようとしています。

このような習志野市教育委員会のだらしない姿勢では、地域住民の力を活かした図書館運営はできず、地域住民から「藤崎図書館の存続及び今後の扱いについて、地元住民、利用者との恒常的意見交換の場を設定して欲しい」という請願が出されるのも無理もありません。

他の地方自治体において社会教育や住民参加を大切にしながら運営している図書館をきちんと研究し、先進事例を習志野市にも取り入れていくことを教育委員会に強く求めます。

そして、社会教育法や図書館法に基づいた地域密着の図書館を守ることを求め、本請願への賛成討論とします。(以上)

藤崎図書館の存続を求める請願 など=議会最終日の討論_c0236527_917315.jpgこのほか、一般社団法人奏の杜パートナーズが提出した陳情30号「都市景観の形成推進・保全への取り組みに関する陳情」には反対討論をしました。

都市景観の形成推進・保全への取り組みは、全市的な視野で考えていく必要があります。日本共産党は、「景観行政団体として施策を推進する」ことは一般論としては重要であると考えます。

しかし、本陳情にある「『奏の杜まちづくりまち育てガイドライン』を運用したまちづくりの継続を図る」ために行政が計画をつくるのは、主に3つの問題があると考えます。

①奏の杜ガイドラインに異議のある居住者や地権者がいる。多数決をもって「会員の総意」としてよいのか疑問があること。

②奏の杜ガイドラインは、民有地から街路・公園まで事細かく規定している。樹木の種類、擁壁の位置やデザイン、使用する建設資材の種類や色など、地区計画を大きく上回る規制となっている。景観行政の推進には一定の規制は必要だが、過度な規制について、住民合意が不十分なまま、行政がお墨付きを与えてよいのか疑問があること。

③町並みを守るのは大切なことと考えるが、奏の杜ガイドラインを運用した公共施設の維持管理をしようとすれば、歩道・緑道・公園、そこにある街路樹や植栽、街路灯や掲示板などに高品質の資材を使用することになり、多額の税財源を投入しなければならなくなる。予算の関係で修繕がままならない他地区との間に大きな格差が生じるため、慎重な対応が必要であること。

以上が、日本共産党の反対理由です。本陳情について、建設常任委員会で真政会(宮本博之議員)、本会議で元気な習志野をつくる会(田中真太郎議員)は賛成討論をしました。

さて、討論なしで「賛成」したのが陳情25号です。2014年9月議会の陳情「『ボートピア習志野マニフェスト』を採点する」とほぼ同じ文章の陳情でした。

前回は、その願意である議会決議について、陳情の文章をもとにした決議文作成は困難との判断から、「反対」としました。その際、問題点を一つ一つ指摘する討論をしたのに、陳情者に無視されてしまったのは残念なことです。→ボートピア習志野に関する討論(2014年9月)

今回は、改選後の議会運営委員会における議論(陳情文そのままの決議文でなくてもよい)をふまえ、新しい党議員団で話し合い、「ボートピア習志野の『撤退』につき、市議会で決議いただきたく」の一点で賛成することになりました。

習志野市議会会議録は、公式記録として永年保存されます。「本会議は形式的」と悪く言う人もいるのですが、本会議の討論・質問・答弁はとても重要です。討論の原稿書きはいつもエネルギーを使い、疲れます。

この2日間、このほか、京成谷津駅で活動報告をしたり、谷津地域の訪問活動をしたりでした。
by takashi_tanioka | 2015-10-01 23:30 | 議員活動 | Comments(0)

日本共産党市議としての活動日誌をメインに、日々の思い、家族のこと、研究活動などをご紹介します。


by 谷岡 隆