14日、議会日程に1日空きができたので、話題のドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」を観ました。ポレポレ東中野で、9月21日まで上映しています。

2人のジャーナリストによる作品です。一人は「標的の村」「戦場ぬ止み」「標的の島 風かたか」の三上智恵監督。もう一人の大矢英代監督が、まったく偶然なのですが、船橋東高校の先輩で日々お世話になっている知人の娘さんでした。
沖縄戦における少年兵について、2015年にNHKスペシャル「あの日、僕らは戦場で-少年兵の告白」で放送されていたことは、何となく記憶にあったのですが、あまり関心がなくて見ていませんでした。
私にとって少年兵と言えば「鉄血勤皇隊」のイメージが強く、陸軍中野学校出身の青年将校が組織した「護郷隊」のことは、映画を観るまで意識していませんでした。
調べてみたら、「しんぶん赤旗」で複数回取り上げられていました。きちんと読んでおかなければ・・・と反省です。
著者は、名護市教育委員会文化課市史編さん係の川満彰さん。映画にも登場していました。映画館で本を販売していたので購入しました。
前半の「護郷隊」の内容については、時間制限がある映画よりも川満さんの著書の方が詳しいと感じました。しかし、戦争当時の様子、当事者や遺族の証言は、映像・音声の方が生々しく心に伝わってきます。
多数の住民をマラリアへ追い込んだ波照間島の陸軍中野学校出身者の話など、映画後半の大矢監督の取材の掘り下げに感心しました。新たな証言を引き出し、強制移住とマラリア地獄、住民の相互監視と「スパイ」殺害の悲劇などを描いていきます。
多くの住民を死に追い込んでいった青年将校たちの思想と行動、その背後にある軍隊の本質を、三上監督と大矢監督が厳しく追及します。その描き方は、川満さんの著書とは違うものもあります。
日本軍の計画によれば、仮に本土決戦となれば、本土でも同じことを行なう考えでした。「軍隊は住民を守らなかった」という実態がよくわかるドキュメンタリー映画です。千葉県でも自主上映会があればと思いました。
初めて行った「ポレポレ東中野」
映画館「ポレポレ東中野」へ行ったのは初めてでした。これまでも観てみたい映画はあったのですが、遠いと感じていました。
しかし、実際に行ってみると、JR津田沼駅から東中野駅までは1時間余りでしたし、映画館は駅のすぐ近くですから、意外と楽でした。これからも機会があれば行きたいです。