谷津干潟では、環境省の国指定谷津鳥獣保護区保全事業の一つとして、「水鳥の採餌環境改善」と「アオサの腐敗臭抑制」のために、ホンビノス貝などの堆積物を掘削・除去し、水交換機能を改善する(流れを良くする)作業が推進されてきました。
これによって、シギ・チドリ類の採餌場を広げるとともに、アオサが堆積しないようするのが目的でした。掘削工事の終了後、初めての夏季となりましたが、現在のところ、アオサの大量繁茂は見られません。
掘削した場所が澪となり、海水の流れが良くなっているようです。
アオサの大量繁茂がなくなり、腐敗臭が抑制されるようになったのは良いのですが、干潟の泥が流出していないか心配です。
泥質干潟だからこそ豊富になるゴカイ類、それを餌とするシギ・チドリ類が、掘削後はどのように推移しているかなどを調査し、対応を検討していかないと、「アオサの腐敗臭は抑制できたが、シギ・チドリ類の減少は続く」となりかねません。
新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、住民説明の機会が失われています。質問時間がとれれば、9月議会の一般質問で谷津干潟の問題を取り上げたいと考えています。
このほか、谷津干潟遊歩道などの案内板の老朽化が目立ちます。自然保護の学習に役立つように修理・改善を求めていきます。